さよならいいこ

私は私だもの

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旅先はいつも誰かの地元

その日私は無性に牡蠣が食べたくて仕方ありませんでした。

1日中パジャマで引きこもっていたのに、牡蠣食べたさだけで夜な夜な着替えて外に出ました。

 

ところが。

 

 

扉を開けるとそこには、昼から飲んですっかり出来上がったおっちゃんとじいちゃんがいました。

 

 

~~ 数分後 ~~

  

私も一緒にカラオケを歌って出来上がっていました。

 

 うひょ。

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うひょひょ。

 

 

彼らは自分が生まれ育ったこの街を、柄が悪いと言います。

おっちゃんは一緒に育った仲間たちをこよなく愛する一方で、街の柄の悪さに嫌気がさしていました。そうしてある日東京の街へ一人で出たきり、地元へは帰らなくなりました。

 

横のつながりが強いこの街で、帰らないおっちゃんを忘れる薄情な人は誰一人いませんでした。

ただ20年間おっちゃんが誰にも連絡を取らなかった結果、いつの間にか彼は死んだと思い込まれていました。

  

「そうだァ、今日は死んだ人間が還ってきたんだ、めでたい!」

 

大きな手術を終えたばかりのじいちゃんと、死んだことになっていたおっちゃん。

ふたりとも心から再会を喜んでいました。

 

おっちゃんが赤子の頃から面倒を見てきたというじいちゃんの喜びようといったら、それはもう形容しがたいほどでした。

 

人の人生の良いときに立ち会わせていただきました。

他人の地元を見て、全部置いてここにいる自分のこれからを考えました。

 

けれど考えたところでわかるはずもなく。

この街を良いなと思いつつ、長居はせずにまだまだふらりと生きると思います。

 

 

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