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さよならいいこ

私は私だもの

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とあるモラハラ男、つまり私の父の半生

最近一部でこんな記事が話題になっていて、

 

ninicosachico.hatenablog.com

 

まあうちの母は専業主婦だし、

 

「誰が金払ってやってると思ってるんだー!?」

 

なんて日常茶飯事だったし、自分と関係のないこととは思えなくてつい読んじゃったわけよ。

 

そこにあったコメント(id:plutan)で、

 

専業主婦の夫にあまりにもモラハラが多いので - 限りなく透明に近いふつう

いつも思うんだが、男性にしろ女性にしろ、パートナーを束縛したり下に見る傾向のある人ってどういう環境で育ったんだろう。こういうのって幼い頃からの刷り込みもある程度影響してると思うんだけど。

2016/06/20 23:38

 

と書いてあって、それを受けて辛気臭いモラハラ家庭で育った私は「そっかー普通知らないのか」と逆に衝撃を受けました。

 

私がこのコメントを見たのも、何かの縁でしょう。

暇を持て余しているついでに、ひとつの例として私の父マサル(仮名)の半生を今日はブログに書き散らしましょう。

 

子どもの頃の父

マサルの家は少し変わっていて、土日祝日にはお父さんがいませんでした。

平日は夕方に仕事から帰ってきてみんなでごはんを食べるけれど、ろくに風呂にも入らず夜寝る前にはどこかへ出かけてしまい、次の日の夕方まで姿を見せることはないのでした。

 

やがてマサル少年が大きくなると、真実が告げられます。

両親は結婚などしていなくて、母は父の愛人だったのです。

 

それはマサルにとってショックではあったけれど、それでも彼は父が好きでした。

いつも夕方になると両手いっぱいに自分の好きなものを買って帰ってきてくれて、本家の子より誰よりマサルが好きだと、父も言ってくれることが誇りでした。

 

けれど大人の事情は複雑に絡み合って、日を追うごとに父からの仕送りが不足するようになりました。

マサル少年は不安で、自分にできることを、得意だった勉強を、精一杯がんばって難関校に合格しました。

本家には秀才がおらず、その点でマサルは一歩秀でたのでした。

そんな彼の努力を見た父方の叔母が、彼の学費を出してくれたのです。

おかげで困窮した母子の生活は、比較的安定を取り戻しました。

マサルの父もとても喜んでくれました。

 

 

父が父になるまで

マサルは親のコネで優良企業に就職し、いつしか家庭を持ち父親になりました。

愛人の血で、安定した収入以外とくにモテる要素もないマサルが結婚できたことを、一族は大変喜びました。

趣味が合う美しく貧乏な田舎娘と、純粋なる(と本人たちは言う)恋愛を経ての社内結婚でした。

マサルは妻にベタ惚れでしたから、ずっとふたりの世界に居たいと思いました。

誰にも取られたくなかったのです。

 

しかし妻は「結婚・マイホーム・子ども・習い事」と、時代のテンプレートのような願望の持ち主でした。

そこの価値観の差をよく話し合わずに、恋心だけで結婚してしまったのです。

 

妻が好きだったマサルは、彼女を尊重して一子を設けることを決意します。

それが筆者である私です。

 

私が見てきた父

母は一人っ子の私にいつも言いました。

 

「うちには子どもが二人いる。」

 

マサルは父になっても子どもでした。

本能として娘のことは好きだったけれど、子どもが自分の好きな辛口カレーを嫌がると本気でキレて押し入れに閉じ込めるし、母が子どもに構えば「あいつばかり」と拗ねるのでした。

 

親として言えなかったろうけれど、やはり彼は子どもなんかほしくなかったのです。

妻も、日に日に子育てへの理解がない夫に牙をむくようになっていきます。

 

ここで冒頭に述べた

 

「誰が金払ってやってると思ってるんだー!?」

 

が出てくるのです。

 

マサルは日を追うごとに孤独を感じ不倫に走り、妻は現状を嘆いて酒と薬におぼれ、家庭はめちゃくちゃになったけれど、それぞれが自分に都合よく解釈する頭さえあれば、またいつかは面の皮厚く仲良くできるものです。

 

今の私と両親

父の扶養を外れた時に、私の立場は父より上になりました。

 

父は私にべったりだけれど、それは別れてくれない恋人のような重たい感覚です。

なんでも好きなものを買ってくれます。

いつも機嫌を伺ってくれます。

そうすれば私の気を引ける、自分の言うことをよくきいてくれると期待しているのです。

 

だから、少しこちらが相手に温情をかけて会う頻度を増やしたりすると、会えなかったときに壮絶に怒られます。

温情をかけた瞬間に、上だった私の立場は下になるのです。

私たち親子に対等は存在しえないのです。

私は自分の精神的な健康を守るために、つねに父を使い捨てる心がけを要します。

 

だからといって母を信用しているわけでもありません。

私があんなに父の幼少を知っているのは、おとなしく母の愚痴をたくさんきいてあげたからです。

彼女もまた、娘を一番の友達と勘違いしている子どもでした。

 

けれどひとついいことがあります。

私が両親と疎遠となってから、夫婦仲が良くなったのです。

子どもやら世間体やら多くを望まず、初めからそうしていればよかったのです。

 

我が家は「誰が悪いか探し」が大好きだったけれど、みんなが自分の足るを知っていればこんなことにはならなかったと、それだけの話なのです。

 

 

たくさんの罵声と理不尽を残して、夫婦は仲良くやっています。

彼らからすれば、私は育ててやったのに薄情な娘です。

それで疎遠になれるなら、もうどうでもいいよ私は…(^^;)

ご機嫌取りも言い訳もどうでもいいから私のことを忘れてくれ…(^^;) 

そんな今日この頃です。